2016年10月30日日曜日

IT開発プロジェクトにおける要件(または要求)定義と以降の局面の期間割合について

大体のベンダーさんにおいては、ウォーターフォールアプローチを取ることが多いのだけれども、すごく大雑把に言って各局面の期間割合は、
要件定義:1
基本設計:2
詳細設計・開発・単体テスト:3
結合テスト:2
総合テスト:2

ぐらいでは無いかと思う。

いつも思うのだが、テスト局面を手厚くして、要件定義及び基本設計にそれほど時間をかけていないのはどうかと思う。実際問題、要件は決め切れないことが多いし、細かい要件について引き出そうとするときりがなくなるというのはわかる気がする。
しかし、それにしても要件定義時の資料の陳腐化が激しくて、以降の局面でその資料が使い物にならないことが多すぎる。また忙しくて要件定義時の資料を直そうということ起こらない。
結果的に要件定義っぽい活動を延々と続けていることになる。テスト局面に入っても。テスト局面が比較的長くとってあるのは、要件が未決定のまま開発に突入してしまうことが多すぎて、経験則からテスト局面を長くとってしまうのではと考える。

ならばいっそ要件定義の局面をできるだけ長くとってはどうかと思う。自分の経験上はできる限り長く要件定義(あるいは要求、システム構想)の期間をとってじっくりユーザーさんと「やりたいこと」を煮詰めてから開発に突入した方が良い結果が生まれる気がする。開発することが明確であるならば期間は短くてもかなりのスピード感をもって開発を進めることができるはず(そうそう特殊なロジックを必要とするアプリケーションはない)

後続局面での手戻りほどオーバーヘッドが大きいのは周知の事実である。なので、できる限り不明なことは、事前に潰しておきたいというのが自分の方針になっている。

工数的にみても、最初プロジェクトの立ち上がりは、数人で始まり、だんだん人数が増えて、最盛期に数十人〜数百人に達するということが多いと思う。
数人で受け取った要件を数十人に展開するのはかなり難しいと思うし、数人では気づきが少ないことも多いと思う。

よって要件定義早期に多くの人間を投入し、それなりの期間を取ることができれば、品質も良く、開発・テスト期間も圧縮できると考える。

0 件のコメント:

コメントを投稿