似ていると思うところ。
- 戦略と戦術がある。
- 戦略目標は超重要。戦術レベルでいくら勝利しても。戦略的には敗北はする。
- 大部隊を動かす。
- 戦争にも大小あるが、総力戦になると数百万の人が動く。
- ITプロジェクトは最大規模でも数万だと思うが、十分大人数。
- プロジェクトのあるいは戦闘の初期段階では、情報が足らない。
- ITプロジェクトの場合は、要求、要件が不明確。できないことも不明確。
- 戦闘の場合は、敵の全容が不明確。現代戦ではあまりないのかもしれないが、味方の別部隊の動きも不明確(フォークランド紛争の戦記を読んで思いました。またしばしば味方への誤爆もあるから現代においても完全には相互連携は実現されていないのだと思う。)
戦略目標が重要というのは、これまでにも書いてきたので省略する。
戦術というのは、ITプロジェクトにおける各種方法論だと考える。戦略が破綻していれば、戦術(方法論)がいかに優れていても敗北する。
大部隊を動かすというのは、ITプロジェクトも軍隊も同じだが、(かってな思いだが)各々の兵隊が任務を達成して、それが全体の目的の達成につながるというのは軍隊の方が優れているのではないかと思う。ITプロジェクトにおいては、数千の人間がいても、そのうち何割かは何もしていないか、あるいは無駄なことをしているのを見てきた。
軍隊においてはそれはないと信じたい。なぜなら、少なくとも何かしていないと「死ぬ」から。(想像だが)軍隊においては個々の行動規範が明確化、マニュアル化されており、それに従った訓練がなされているから。千変万化する戦場において、(できるだけ)的確な行動を個人がするためには、それがマニュアル化と訓練が必要だと思う。
※なんとなく行動する軍隊とか想像できない。
ITプロジェクトでは、そのマニュアル化と訓練ができていないと思う。
各々の役割に対する行動規範が不明確で、また日々の訓練も出来ていない。大した研修もなしにOJTと称して最前線に投入されるのは、よくあることと思う。プログラミング研修などは、兵隊がライフルの撃ち方を教わるレベルであって体系立てた訓練とは言えないと思う。
ただし、ITプロジェクトは日々立ち上がるのに対して、戦争はそう滅多に起こらない。なので訓練の余裕がないのかもしれない。
また情報の不明確さに対しては、軍隊は情報をを重視する(どこに敵がいるかがわからないとお話にならない)ため、あらゆる手段を講じて情報を得ようとする。現代戦においては、「情報戦が勝敗を決める」とまで言われているようである。
ITプロジェクトにおいては、その情報を得て分析する努力が足りていないように思える。「見える化」が声高に言われて久しいが、見えた後の分析と行動ができていないように思う。事前に見えるようにもしない。(プロジェクト企画は常にバラ色の未来で、問題やリスクがあることを明記してあるのを見たことがない)
戦争においては、できるだけ本格的な戦闘の前に情報を得ようと、偵察を重視する。ITプロジェクトにおいても本格的なプロジェクト開始の前に「偵察」行動が必要なのではないか?それは、プロトタイピングかもしれないし、要求の分析、RFPをちゃんと書くことかもしれない。プロジェクト企画の段階で、「偵察」のプロが偵察行動を行うだけで、戦争に負ける=プロジェクトが失敗することを防げるように考える。
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