2016年9月26日月曜日

IT開発プロジェクトの見積

今回は、見積について少し書いてみたいと思う。
プロジェクトの初期段階での見積もりの不確実性と、サイクリックな再見積もり(アジャイル系アプローチ等)の提案についてはいろいろな人が別に述べていると思うので割愛する。

プロジェクトの初期段階での見積もりの不確実性については、いくつかの要素があるのではと考えたので整理したい。なぜプロジェクトの初期段階で見積もりが不正確なのか?
もちろん前提として、プロジェクトの戦略目標は定まっているものとする。(定まっていないなら必ずプロジェクトは崩壊する)
※このへんのところは名著 失敗の本質―日本軍の組織論的研究
中公文庫
ISBN-10: 4122018331
を読んでほしい。

見積もりの不確実性の根本は、「決まっていないこと、わからないこと」の多さにあると思う。よってサイクリックな再見積もりによって不確実性をだんだんと減らしていく。

しかし最初の段階でも「決まっていること、わかること」は当然ある。そして「決まっていること、わかること」は、「決まっていないこと、わからないこと」より相対的に多いと考える。
8:2の法則から考えると8割ぐらいの要求は決まっていて、またプロジェクトコストに対する8:2の法則から考えると8割の決まっていることは、最終コストの2割で実現できるのでは?と考える。

じゃあ残りの2割の要求は?と考えるとそれは、レアケースに対する要求ではないか?

とするとプロジェクトの初期段階ではその決まっていることに焦点をあて見積もると、精度の高い見積もりが得られるのでは?と考える。そして初期段階で決まっていることことが、そのプロジェクトのコア機能であり、その時点で「決まっていなこと、わからないこと」は捨て置いて、計画してプロジェクトをスタートさせれば良いのでは?残りのレアな機能については、コア機能の完成後、おっつけ組み込むアプローチがあるのではないか?

最初にこれがアジャイル的進め方かなあと思ったが、ちょっと違うかもしれない。もう少し深堀して考える必要があると思う。

※「決まっていること、わかっていること」の数だけでいうと、8割よりずっと少ないかもしれない。無意識のうちにビジネスに対する重要性を掛け算しているのかな?書き直すのが面倒なので補足しておく。


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