2016年8月1日月曜日

大規模プロジェクトにおけるPMというお仕事

ここではSIer側のPMOの仕事を語りたいと思います。
自分自身の経験では、大規模といってもせいぜい10億円ぐらいの規模のPMしかやったことはなくて、その時は導入するHWやSWが馬鹿高くて、プロジェクトメンバーはMAX20名といった具合の中規模プロジェクトでした(ORACLEがすんごく高かった気がする)

ですので、自分の経験としては語ることはできないのですが、予算規模数百億のプロジェククトにPMOとして参画したことは何度かあります。なので端から見ていた感想として述べるのですが。

小〜中規模プロジェクトだとPMはなんでもやらなければなりません。
(上記のPMの時は最初期のプロジェクトのコンセプトデザインの時から関わって、導入プロダクトを決めて、カスタマイズを行い、運用を決め、デリバリするというまさに上流から最下流までやらせてもらえた幸せなプロジェクトでした。それなりにしんどかったけど。)管理、設計、はてはプログラミングまで、をやることになります。

しかし大規模プロジェクトのPMとなると、全然別次元の世界で管理、管理、管理、報告、報告 & 報告といった仕事が中心になります。(そんななかでもプロジェクトの中に入り込んでいくPMもいるとは思いますが超大変と思います。)

管理と一口にいっても実際どんなタスクがどれぐらい進んでいるかさえ、超ざっくりとしか掴めなくて(細かく掴む暇がない。下からの報告が正しいのか検証する暇さえない。)
主としてお金の出入りの管理になります。(予算がどれぐらいあって、今どれぐらい使ってるのか。)また報告もそれだけ大きなプロジェクトになると大手SIerしか受けることができません。大きな企業となるとその内部も超複雑な官僚機構が存在していて、そこへの報告作業がとてつもなく大変になってきます。これは本当に膨大な資料作成を要求されます。資料作成の過程で、バックデータとして進捗資料とか細かいデータも入手するのですが、実際のプロジェクト運営のための進捗把握とは乖離していて、資料作成のためのデータという何をやっているんだかという作業になります。でもそれだけの資料を官僚機構は要求しておきながら何かを判断するわけではない。(プロジェクトの状態が悪くなった時の訴訟対策だったりするのでしょうが。。)
お客様むけには逆にざっくり資料で済んでしまうことが多い気もしますが。(金融とかだとちょっと違うのかな?)



書いていて昔のプロジェクトでリーダーをやっていたのにリーダー本業はそっちのけで、PMのため、本社官僚機構のための、「これからこれだけプロジェクト全体が悪くなっていくから、これだけ追加の費用が必要!」という資料を一生懸命作ったことを思い出しました。本来の仕事は、担当チームのプロジェクト実行のはずだったのに。。

また報告作業ともかぶりますが、調整作業も大変です。お客様からのクレーム対応、社内官僚機構からの突き上げ(もっと利益を!)、現場からの悲鳴(悲鳴の原因をキャッチアップする暇もないのに)

それだけ大変な担務であるにもかかわらず、サラリーマンである限りすごい報酬をもらえるわけでもない。(失敗してもペナルティもないけど)

端から見ていて思うのは、純粋なITプロジェクトとしての楽しみは少なく、大企業の中間管理職であることは変わらず。権限も少なく。個人的にはやりたくないなあというお仕事の一つです。




0 件のコメント:

コメントを投稿